コラム
メルマガコラムを編集・加筆しました。

● For Ad Acne ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Vol.011   (6/16/2005)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●
《もくじ》
●コラム【とかちの窓から】
 第10回『夜更かししナイ(5)〜便秘とニキビについて2〜』
 (著:とかち皮膚科院長・とかち美白研究所所長 大石先生)
●新着皮膚科情報
 サイトアンケート等で寄せられた皮膚科情報
 東京2件、京都1件
●クチコミ情報1
 「食生活」(読者さんアンケートより)
●クチコミ情報2
 「パフ」(読者さんアンケートより)
●クチコミ情報3
 「オードムーゲ」(読者さんアンケートより)
●編集後記
----------------------------------------------------------------------
●コラム【とかちの窓から】
 第10回『夜更かししナイ(5)〜便秘とニキビについて2〜』
----------------------------------------------------------------------
こんにちは。とかち皮膚科院長・とかち美白研究所所長の大石真暉です。
6月も中旬となり、早いもので今年も折り返し地点です。先日のサッカーW杯
予選で日本代表が本戦出場を決めたのは久々に明るいニュースでした。何かと
国際競争力の衰えを指摘される日本ですが、メダルラッシュに湧いた去年のオ
リンピックといい、選択と集中を戦略的に進めた部門では底力を感じます。厳
しい時代ですが、私達もこれを見習って前向きに頑張って行きたいものですね。
ニキビ治療には様々な治療方法があり考え方も様々ですが、このコラムが皆様
のニキビ改善のちょっとしたヒントになれば幸いです。また、全国的に梅雨入
りですが、エアコンの効いたオフィスなどでは空気は乾燥しておりますので、
お肌の保湿や体調に十分注意して下さい。
とかち美白研究所では、VCローションを購入されている方に会報を毎月発行
しております。そこの片隅に『ニキビ治療の4ヶ条(4ナイ)』というものを
載せています。(思い当たる所があれば今日から早速実行してみて下さい。)
(1)爪を切っていじらナイ  (2)髪の毛で隠さナイ 
(3)夜更かししナイ (4)乾燥させナイ 
これは私が皮膚科診療を15年やってきた中で非常に重要と思い標語にしたも
のです。

前回は、『夜更かししナイ(4)〜便秘とニキビについて1〜』と題して、便
秘がニキビの悪化原因の一つであり、便秘を解消する前段階として『排便ネッ
トワーク』の理解が必要であることをお話しさせていただきました。
今回は、生活習慣面での便秘解消の具体策をお示ししたいと思います。
前回の復習をしましょう。まず、(A)『便』のできるまでを簡単に追いましょう。
(A)『便』のできるまで
(1)口から入った食物は食道を通過します。
(2)胃から小腸を通過していく過程で糖分、たんぱく質、脂質、ミネラル類が
   体内に消化吸収されます。(これら消化吸収が終わったものが『便』です。)
(3)『便』は小腸の出口(盲腸部)までは多くの『水分』を含んでいますが、
   その『水分』は大腸で吸収されて『便』となります。
(4)(正常の場合)
   新しい『便』はまだ『水分』を含むため柔らかく、スムーズに排便されます。
(5)(便秘の場合)
   『便』が大腸に長く居座り、『水分』が更に何度も吸収されるため硬くなり、
   腸内を通過しにくく、排便しずらくなります。
次に、消化・吸収・排便のメカニズムの裏にある、大脳を含めた多くの神経回路の
伝達が必要とされる(B)『排便ネットワーク』について復習しましょう。

(B)『排便ネットワーク』
(1)食物は食道を通過して胃に入り『入荷しました!』という刺激を伝えます。
(2)その刺激で腸が動き出し、食物は消化されて『便』となり、胃、十二指腸、
   小腸を経て、大腸、更にその先の直腸へ『便』を送りだします。
(3)『便』が直腸に達するとその刺激は、骨盤神経を経て脊髄を通り、小脳の
   近くの橋という部分にある『排便中枢』に達します。
(4)更に刺激は『大脳』の皮質知覚野に達し『便意』を感じることになります。
(5)『便意』を感じると、人は状況によりトイレに入り 『排便』の準備をします。
(6)便座に座り、呼吸を止め,『横隔膜と腹筋群』を働かせて、腹圧を上昇させます。
(7)直腸の内部が一定以上の圧力になると反射的に直腸が収縮し、肛門括約筋が緩み、
   めでたく『排便』となります。
便秘がちの方の生活習慣には、いくつかの問題点があると思われます。今回は以下の
3つに的を絞って、対策も交えながらお話させていただきます。
(i)朝食抜きの食生活 ーーー (B)『排便ネットワーク』主に(1)の障害

これはネットワークをスタートさせるスイッチが入らないことを意味します。朝食
抜きでは、空腹が続いた後に現れる胃への刺激が起きません。『入荷指令』が来な
くては、胃腸が本来の仕事をすることができなくなります。
(対策)朝食は必須の条件といえましょう。朝食には、食物繊維の多い、大豆類、
イモ類、緑黄色野菜、海藻類、玄米がお勧めです。食物繊維は、便のカサを増やし
て腸を内側から刺激し、腸の蠕動運動を高めます。ヨーグルトに代表される善玉菌
を増やす食品は腸内の環境を改善します。乳酸菌を含んだサプリメントや善玉菌の
餌になるオリゴ糖も同じ作用を持ちます。また、よく冷たい水を飲むと良いと言い
ますが、暖かい飲み物の方が胃腸に負担にならないようです。朝食ではコーヒー・
紅茶・緑茶・ホットミルクなどお好みに合わせて多めに飲むのも良い方法と思われ
ます。

(ii)間食 ーーー (B)『排便ネットワーク』主に(1)の障害
これもネットワークのスタート部分に問題を起こします。間食は、常に胃の中に物
がある事になり、次に食べ物が入ってきた時の反応を鈍くします。先日、ある会社
の経営者の方とお話した際に聞いた話ですが、「最近の若い女性社員はいつもお菓
子を食べている。食生活は朝食抜き。日本人の将来が心配です。」と真顔で語って
おられました。よくテレビで肥満傾向のある人が、「私は水を飲んでも太ります。」
とやっていますが、これも実際には間食が多く、水も炭酸飲料だったりします。
また、間食される方はその回数も多く、常に何かを口に入れている方が多いようで
す。ご注意を。
(対策)
(i)とも関係しますが、間食はできるだけ控え(せいぜい1回)、お茶などの水分
補給程度に抑えた方が良いと思います。職場の人間関係もあると思いますが、間食
するにしても食物繊維を強化したビスケットや野菜ジュースにするなど工夫してみ
てはいかがでしょうか?朝・昼・夕の三食を規則正しく取ることがやはり重要です。
(iii)便意の我慢 ーーー (B)『排便ネットワーク』主に(3)〜(5)の障害

便意を我慢することはよくありません。直腸に便が長く居座り、同じ刺激を受け続
けると、ネットワークの働きが鈍り、便があることを感じなくなります。つまり排
便中枢が感知しなくなり、信号が大脳(皮質知覚野)に行かないことになってしま
います。また、(A)『便』のできるまで(5)(便秘の場合)に示した通り、
『便』が大腸に長く居座ることになり、『水分』が更に吸収されるため硬くなり、
腸内を通過しにくく、排便しずらくなる悪循環にもつながります。
(対策)日中は仕事が忙しく便意を我慢せざるを得ない方も多いと思います。朝早
起き(第8回のコラム参照)して自宅でトイレタイムをゆったりとることはできな
いでしょうか?時間をうまくずらすことにより、家族と同居されている方でも、余
裕あるトイレタイムを確保することができるはずです。また、自分の会社に30分
早めに出勤してトイレを済ますというのも良い方法と思います。更に、通勤途中に
自分だけのトイレ空間を確保するのはどうでしょうか?例えばシティーホテルのト
イレは清潔で数が複数あるのでゆったりと使えますし、ちょっと値は張りますが朝
食も済ますこともできます。その他、公共施設の中にも朝早くから営業しているも
のがあり穴場です。徒歩5〜10分圏内を目安にちょっと調査してみてはいかがで
しょうか?但し、最低限のマナーは必要ですね。
今週のポイントはこんなところでしょうか?

『ニキビが良くならない方は便秘がちな方が多いです。便秘はニキビや肌荒ればか
りでなく、頭痛、めまい、肩こりなどの体の不調、更には、動脈硬化、ガンや肥満
の原因にもなる万病のもとです。生活面では、(1)朝食を毎日とる。(2)間食
を避ける。(3)便意を我慢しないで済むように自分でトイレタイムを作り出す。
以上の3点が重要です。朝食は繊維質の多いものを心がけ、善玉菌を増やすヨーグ
ルト、暖かい飲み物をとり腸の活動にスイッチを入れましょう。間食はしても1回。
朝食に準じた内容のものを少量のみ。トイレタイムは自宅では早起き、早朝出勤で
ゆったり確保。シティーホテルなどのトイレもお勧めですよ。』

次回は、便秘に関して、生活面以外の原因で重要なこと(骨盤と腸との関係や『横
隔膜と腹筋群』の強化)について説明してみたいと思います。それでは。
おおいし まさき(大石 真暉:ペンネーム)
(昭和41年北海道帯広市生まれ。平成6年札幌医大大学院修了。平成7年
同皮膚科学講座助手。平成9年とかち皮膚科開院。平成14年とかち美白研究所開所。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士)
----------------------------------------------------------------------
●新着皮膚科情報(サイトアンケート等で寄せられた皮膚科情報)
----------------------------------------------------------------------
◎新都心クリニック/新宿西口
《病院コメント》
このサイトのコメントに現実味があり、また場所もいいことから通い始めました。
他病院と迷いましたがHPをみて決めました。院長先生はきちんと素手で肌の状態
を確かめてくれ、初診では生活習慣がどうか聞かれ軽く叱られました。治すのは
私自身であることを認識させてくれ、その後一緒に治していきましょう、みたい
な感じのことを言ってくれました。質問も丁寧に答えて下さりとても信頼できま
す。ただ1回院長じゃない日に行ったのですが、その先生は見ただけでなんの治
療もしてくれず、納得いきませんでした。それからは絶対院長に日しかいってま
せん。
◎青山研美会クリニック/東京都 Tel.03-5766-0076
《病院コメント》
以前ニキビ・肌荒れで悩んでいたときにこちらで口コミを読んでこの病院を選び
ました。女医さんでとても優しく親身に相談に乗ってくださいます。おかげさま
で大分改善してきています!同じ悩みをもつ方々にも頑張って欲しいなと思い、
微力ながら協力したいと思って病院コメントしました。
◎秋岡皮膚科/京都府宇治市木幡
《病院コメント》
長年通ってるせいもありますが、何でも聞いてくれます。いいと聞いた薬はどう
ですか?など聞いても、良いければ出してくれるし、だめならずばっと斬られま
す。最近の皮膚科のような機械はないですが先生やスタッフの人柄がいいと思い
ます。そこにあるピーリングできる化粧品もいいですよ。
----------------------------------------------------------------------
●クチコミ情報「食生活」(読者さんアンケートより)
----------------------------------------------------------------------
プロアクティブ、アクネブロック (サプリ)を現在試しています。
効果のあったものは、肌につけるものではないですが、「納豆(イソフラボン)
を毎日食べる」「蕎麦(ルチン)を食べる」とか割と良かったような気がします。
総体的にヘルシーな食生活を心がけることでしょうか。
◎ゴマ…毎日すりゴマをスプーンでむしゃむしゃ食べてます。ゴマを食べると
お通じがよくなるので、それが肌にも良いようです。
◎納豆&豆乳…毎日、納豆は半パック、豆乳1本飲んでいます。大豆はホルモ
ンバランスを整えるとのことで、生理の周期も安定してきたように思います。
◎お菓子は控えめに…全く食べずに我慢しているのもストレスが溜まるので、
たまには食べます。
----------------------------------------------------------------------
●クチコミ情報「パフ」(読者さんアンケートより)
----------------------------------------------------------------------
洗顔の前には必ず手を洗洗います。雑菌まみれの手で洗顔すれば悪化するので、
初歩的ですが増えにくくなります。
あと、メイクをするとき使うファンデのパフは、一回使った面は使わないこと
です。せこいんですが、一個のパフの一方の面の半分を一回のメイクで使って、
残りの半分をつぎにメイクするときに使って、裏も同じようにつかって、一個
のパフで四回使ってます。で、綺麗に洗ってまた同じように使う。を、繰り返
しています。にきびが広がらないし、できにくくなりました。
----------------------------------------------------------------------
●クチコミ情報「オードムーゲ」(読者さんアンケートより)
----------------------------------------------------------------------
オードムーゲ160mlを湯水のように使いまくったことかな?まだ酷い顔だけど。
あと化粧品のほとんどをニキビ用のものにしてからマシになった!
鏡の中の自分をはげました!
コスメの魔法」(コミック)を読んだことも精神的によかった!
(1巻でニキビに悩んでいる話があってとても感動しました)
----------------------------------------------------------------------
●編集後記
----------------------------------------------------------------------
ようやくサイトの掲示板サーバー移動終了しました。
今までの掲示板は設置した当時のままで、CGIのバージョンも古いまま使用して
いたので、今回サーバー移動を機に、セキュリティ面も進化したらしい新しい
バージョンにしました。
が、古いバージョンとの過去ログ互換性がなく、なかなか悪戦苦闘でしたぁ。
…けっきょく自力で設置できず、移動先のサーバー担当の方に手伝ってもらっ
ちゃいました。シーサイドネット の鈴木さん、ありがとうございます!
これで一連のリニューアル作業終了です☆
いやぁ、肩の荷がラクになりました。
リニューアル後の掲示板にも、皆さん参加してくださいね!
◎ニキビ掲示板
 http://www.bouquet.or.tv/nikibi/yybbs/yybbs.cgi?
◎ふりま掲示板
 http://www.bouquet.or.tv/nikibi/yybbs2/yybbs.cgi?
----------------------------------------------------------------------



〈HOMEに戻る〉
 

 

メールマガジン
メールアドレス:
 
詳細ページ
皮膚科処方のビタミンC、ピーリングやアトピー肌向け化粧品

●Vol.016
(2005年11月16日号)
●Vol.015
(2005年10月24日号)
●Vol.014
(2005年9月15日号)
●Vol.013
(2005年8月18日号)
●Vol.012
(2005年7月14日号)
●Vol.011
(2005年6月16日号)
●Vol.010
(2005年5月16日号)
●Vol.009
(2005年4月21日号)
●Vol.008
(2005年3月29日号)
●Vol.007
(2005年3月11日号)
●Vol.006
(2005年2月17日号)
●Vol.005
(2005年1月20日号)
●Vol.004
(2004年12月29日号)
●Vol.003
(2004年12月15日)
●Vol.002
(2004年11月16日号)
●Vol.001創刊号
(2004年10月11日号)

HOME

 
Click Here!