コラム
メルマガコラムを編集・加筆しました。
● For Ad Acne ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「大人のニキビのために」 http://bouquet.or.tv/nikibi

不定期発行  Vol.014   (9/15/2005)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●
《もくじ》
●コラム【とかちの窓から】
 第13回 『乾燥させナイ(1)』
 (著:とかち皮膚科院長・とかち美白研究所所長 大石先生)
●新着皮膚科情報
 サイトアンケート等で寄せられた皮膚科情報
 札幌、静岡
●クチコミ情報1
 「PDT」(光線力学療法)(読者さんアンケートより)
●クチコミ情報2
 「ルナレーナのパウダー」(読者さんアンケートより)
●クチコミ情報3
 「間違ったケア」(読者さんアンケートより)
●編集後記
----------------------------------------------------------------------
●コラム【とかちの窓から】
 第13回 『乾燥させナイ(1)』
----------------------------------------------------------------------
こんにちは。とかち皮膚科院長・とかち美白研究所所長の大石真暉です。
当地では5月に降雪を記録したものの、台風も少なく気温もまずまずで過
ごし易いなと思っていました。しかし、アメリカではハリケーン『カトリ
ーナ』によるニューオリンズの水没、日本では宮崎県を中心に台風14号
により大きな被害が出てしまいました。犠牲になった方々と、そのご遺族
の皆様、被災された皆様に心からのお見舞いを申し上げます。
個人的には昔からSFが好きで映画などもよく見ます。最近の災害は映像
技術の進歩もあるとは思いますが、現実の映像の方がSFの映画を超えるよ
うな『想定外なもの』になってきているようで、恐い感じがします。
先日も東京都心に住んでいる小学校以来の超楽観的な友人より、『持って
逃げる物は一応まとめつつあります。』とのメールをもらいました。防災、
防犯など、準備しておくことに『し過ぎ』はありません。気持ちを引き締
めて危機管理をしていきたいものですね。
ニキビ治療には様々な治療方法があり考え方も様々ですが、このコラムが
皆様のニキビ改善のちょっとしたヒントになれば幸いです。朝晩は徐々に
冷え込み秋の気配ですが、お肌の保湿や体調に十分注意して下さい。
とかち美白研究所では、VCローションを購入されている方に会報を毎月
発行しております。そこの片隅に『ニキビ治療の4ヶ条(4ナイ)』とい
うものを載せています。
(思い当たる所があれば今日から早速実行してみて下さい。)
(1)爪を切っていじらナイ  (2)髪の毛で隠さナイ 
(3)夜更かししナイ (4)乾燥させナイ 
これは私が皮膚科診療を15年やってきた中で非常に重要と思い標語にし
たものです。
今回からは、(4)乾燥させナイ(1)と題して、『なぜ肌が乾燥すると
ニキビが悪化するのか?』について説明させていただきます。
ここでポイントとなることは以下の2つです。
(A)『皮脂』の分泌を適切に保つ
(B)『角質層』がバリア機能、保湿機能を十分に果たせる状態を作り出す
ことが重要になります。
まず今回は、基礎知識として皮膚の構造について説明し、次に『皮脂』と
肌の乾燥の関係について触れたいと思います。
★皮膚の構造について
皮膚は汗を出して体温を調節したり、痛みや熱さを感じたり、からだを守
る防御膜(バリアー機能)として働くなど、様々な役割を担っています。
なかでもバリアー機能は大切な働きの一つで、体の内側と外側を区別して
外から有害なものが入ってくるのを防ぎます。
皮膚は一番外側から(i)表皮(ii)真皮(iii)皮下組織の3層から構成さ
れますが、ニキビで問題となるのは(i)表皮です。
( http://mmh.banyu.co.jp/mmhe2j/sec18/ch201/ch201b.html
 を参考にして下さい。)
表皮は、バリアー機能の最前線で、主に表皮を構成する(a)皮脂膜と
(b)角質層の働きによって保たれます。また、次回以降で重要となる
以下の(c)天然保湿因子、(d)角質細胞間脂質も重要です。
(a)皮脂膜:皮脂腺から分泌される『皮脂』と汗が混ざり合ってできた
  天然の保護膜で、角質層の水分の蒸発を防ぎます。
(b)角質層:角質細胞が何層にも重なり合って、防御膜の役割をしてい
  ます。この角質細胞は実際は死んでいる細胞で、ターンオーバーに
  より約4週間で生まれ変わっています。このターンオーバーが順調に
  機能することによりキメの整ったしっとりした肌が維持されます。
(c)天然保湿因子(NMF):Natural Moisturizing Factorともいわれ、
  角質層の中にあり、水になじみやすく水分を保持する水溶性のアミノ
  酸、塩類のことです。水分をつかまえて離しません。
(d)角質細胞間脂質:角質細胞と角質細胞のすき間をうめている脂のこ
  とで、細胞同士をつなぎ止める働きをしています。角質細胞の水分の
  蒸発を防ぎます。
★『皮脂』と肌の乾燥の関係について
『皮脂』は、皮膚表面に皮脂腺という腺を通って分泌される脂肪のことで
す。この皮脂は汗などと混じって薄い脂肪の膜、皮脂膜をつくりますが、
この皮脂膜が皮膚の表面を覆うことで、うるおいを与え、乾燥を防ぎ、外
界の刺激から皮膚を保護しています。
しかし、何らかの原因で『皮脂』の分泌が盛んになると、多すぎる皮脂や
皮脂と肌の老廃物が混ざったものなどが刺激となって、皮脂の出口となる
毛穴の角質を増やしてしまい、出口をせばめてしまったり、ふさいでしま
ったりします。すると、外に出られなくなった皮脂がつまって溜まってし
まい、白っぽくポツンと丘疹状のものができてきます。
これが『白ニキビ』です。
さらに症状が悪化すると、皮膚に常在する細菌による作用により炎症が起
きてしまい、赤く腫れたり化膿して膿がたまってしまいます。
これが『赤ニキビ』です。
『皮脂』が、何らかの原因で多量に分泌された結果できるのがニキビとい
うわけです。皮脂が多量に分泌される原因としては、(I)ホルモンバラ
ンスの崩れ(II)皮脂の不適切な除去 の2つがあげられます。
(I)ホルモンバランスの崩れについて
(I)ー1 男性ホルモンの分泌過剰について
思春期に出来るニキビに、最も大きな影響を及ぼしているのが男性がより
多く分泌する男性ホルモンです。皮脂分泌を活発にするという働きがあり
ます。女性より男性のほうが脂性肌になりがちで、乾燥肌で悩む男性が少
ないのはこのためです。また、肌質、つまり遺伝的素因も関係しており、
皮脂分泌の活発な脂性肌のほうがニキビはできやすいことがわかっていま
す。
「女性には、男性ホルモンはないのでは?」と思われる方もいらっしゃる
かと思いますが、女性でも副腎皮質というところで作られており、特に思
春期から青年期にかけての肉体の発達にともない、この男性ホルモンの分
泌が高まってきます。
(I)ー2 女性ホルモンの分泌バランスの崩れについて
一方女性ホルモンのうち、卵胞ホルモンは皮脂分泌を抑制する働きを、黄
体ホルモンは皮脂分泌を高める働きをもっているため、これらホルモンの
バランスによってもニキビの出来やすい状態が作られます。
これらをチェックするには婦人科の専門医の診断が必要となります。第6
回のコラムを参考にして下さい。
(II)皮脂の不適切な除去
皮脂分泌が盛んになると、ついつい皮脂を除去しようとお手入れしがちに
なります。適度に除去できれば良いのですが、 脱脂力の強い洗顔料を使い
過ぎたり、誤った洗顔法でこすったりすると肌を守る皮脂を取り過ぎてし
まいます。
そうすると肌は皮脂が不足していると勘違いし、皮脂をたくさん分泌する
ことにより皮膚のバリアー機能を維持しようとします。こうして過剰分泌
が起き、ニキビの原因となります。全くの悪循環です。
肌質は皮脂分泌量の多少と、角質層の保水力の多少から乾性肌、脂性肌、
乾燥型脂性肌、普通肌の4つに分類されるのが一般的ですが、乾性肌と脂
性肌とが混在する混合肌もあります。
自分の肌質を適切に判断することはなかなか難しいですが、
『肌を守る皮脂を取り過ぎない』
ということが実は非常に重要なことなのです。更に次回以降で説明しま
すが、保湿が重要であることはいうまでもありません。
今週のポイントはこんなところでしょうか?
『ニキビの原因の一つに皮脂の過剰分泌があります。ニキビが良くならな
い場合、ホルモンバランスの崩れに注意し、肌を守る皮脂を取り過ぎてい
ないかチェックしましょう。「皮脂」の分泌を適切に保つことがニキビ改
善のポイントの一つです。』
次回以降で、更に『角質層』を含めた保湿の重要性、解決法について説明
してみたいと思います。それでは。
おおいし まさき(大石 真暉:ペンネーム)
(昭和41年北海道帯広市生まれ。平成6年札幌医大大学院修了。平成7
年同皮膚科学講座助手。平成9年とかち皮膚科開院。平成14年とかち
美白研究所開所。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士)
----------------------------------------------------------------------
●新着皮膚科情報(サイトアンケート等で寄せられた皮膚科情報)
----------------------------------------------------------------------
◎やまはな皮膚科/ http://www.myclinic.ne.jp/yamahana/pc/frame.html
北海道札幌市中央区南15条西14丁目1-22 マックスバリュ2階
Tel.011−532−1158
《病院コメント》
現在ピーリング中です。街中で評判の皮膚科にもいきましたが、ここが
あってる気がします。先生もとても優しく、腰が低く、わからない点な
どは丁寧に説明もしてくれます。
内服は以前の所で漢方を半年服用しましたが、私には合わなかったよう
でした。そこは女医さんでしたが、患者の気持ちを余り考えたコメント
を言ってくれなかったので、評判でも効果が出なかった為、通院をやめ
ました。病院選びは先生と合うかどうかでも左右されると思います。
◎青木クリニック/静岡県熱海市
《病院コメント》
浅香光代さんそっくりで元気のいい先生です。私は都内在住ですが、
半年程通っていました。正直、病院の雰囲気、治療、薬、全てが独特です。
治療の流れとしては、まず洗顔をします。次にベットに寝て、顔に熱い
タオルを巻きつけます。それを暫く繰り返します。そこまでは毎回同じ
ですが、その後はパックのようなものをする事もあれば、薬をつける事
もあり、注射を打った事もあります。
その後、地下室に移動します。
そこでは、木製の箱(サウナ?)のような機械に座り、下半身を温めた
り、肩もみをロボットにやってもらう事もあります。これで一通りの処
置が終わります。
薬の値段はとても安かったです。主に漢方薬、それから、院内では「ア
ーモンド?」と呼ばれている肌色の匂いのキツイ薬などが渡されます。
私の場合は、皮脂が超多量で、先生は漢方薬で抑えようとしていましたが、
変化しませんでした。薬をつけても、すぐに浮いてしまいますし、それで
どの治療でも治らないように感じます。しかし、ごく普通か軽症のニキビ
や他の皮膚トラブルには効果があるのではないかと思います。
とにかく全てが一風変わった病院です。
----------------------------------------------------------------------
●PDT(光線力学療法)(読者さんアンケートより)
----------------------------------------------------------------------
原因は分からないけど、皮脂の量が異常に多いことがニキビの原因だったので、
一時的ですが効果がありました。問題の皮脂は、本来は半年程、少ない状態が
続くと聞き、期待していましたが、少ないとは言え普通の人よりはやはり多く
効果も2週間持たなかったです。一気に元通りという感じでした。
しかしニキビの方は確かに半年程は、少なくなったのを感じました。
----------------------------------------------------------------------
ルナレーナのパウダー(読者さんアンケートより)
----------------------------------------------------------------------
オルビスの洗顔料と化粧水に変えて、ファンデーションも、こちらのサイトで
紹介していたルナレーナのパウダーに変更しました。1ヶ月程度で新しいニキビ
はほとんど出なくなって回復に向かっています。
あと、きちんとした食事(納豆等)を取るように心掛けています。
こちらのサイトを拝見しなかったら、今もまだニキビに悩まされていたと思い
ます。特にルナレーナに関しては、本当に助かりました。
----------------------------------------------------------------------
●間違ったケア(読者さんアンケートより)
----------------------------------------------------------------------
・乾燥が原因かと思い、保湿力の高い乳液やクリームを使ったこと。
・オイルクレンジングで角質を取ろうと思っていたら、オイルが逆にニキビを
 増加させてしまった。
・洗顔を何度もしたら肌のバリアが弱まってニキビが増えた。
----------------------------------------------------------------------
●編集後記
----------------------------------------------------------------------
私自身のニキビはほどんど完治に近い状態で、安心した日々を過ごしていまし
たが、ちょっとストレスを感じることが最近多く、気が付いたら頬に白ニキビ
が目立ち、頭にも大きなニキビが出来てしまいました。。。
悲しい…。頭のニキビは数年ぶりです。
私のニキビはストレスの影響が大きいなぁと、しみじみ感じています。
とりあえず、悪化させないように再びニキビケアに励みます。
今はVCローション でシートマスクして、出来たニキビにダラシンローション&
相澤皮膚科さん化粧品 HINエストラナイトハード を付けてます。
----------------------------------------------------------------------

 

メールマガジン
メールアドレス:
 
詳細ページ

●Vol.014
(2005年9月15日号)
●Vol.013
(2005年8月18日号)
●Vol.012
(2005年7月14日号)
●Vol.011
(2005年6月16日号)
●Vol.010
(2005年5月16日号)
●Vol.009
(2005年4月21日号)
●Vol.008
(2005年3月29日号)
●Vol.007
(2005年3月11日号)
●Vol.006
(2005年2月17日号)
●Vol.005
(2005年1月20日号)
●Vol.004
(2004年12月29日号)
●Vol.003
(2004年12月15日)
●Vol.002
(2004年11月16日号)
●Vol.001創刊号
(2004年10月11日号)

皮膚科処方のビタミンC、ピーリングやアトピー肌向け化粧品
 
Click Here!