コラム
メルマガコラムを編集・加筆しました。

● For Ad Acne ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Vol.007   (3/11/2005)
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サイト掲示板やアンケートで婦人病がらみのニキビの話題が最近多いので、
今回は大石先生にもお願いして、皮膚科の先生の立場からの婦人科系ニキビ
について教えてもらいました。
(今回は男性の読者さん、ごめんなさいね。)
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《もくじ》
●コラム【とかちの窓から】
 第6回 『婦人科とピルについて』
 (著:とかち皮膚科院長・とかち美白研究所所長 大石先生)
●クチコミ情報
 「ピル」(読者さんアンケートより)
●「ピル」について
●編集後記
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●コラム【とかちの窓から】 第6回 『婦人科とピルについて』
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こんにちは。とかち皮膚科院長・とかち美白研究所所長の大石真暉です。
3月に入りましたが、まだ寒い日が続いています。合格発表、卒業式などの
イベントが各地で行われておりますが、先日、テレビで大学受験生の合格発表に
タレントの方が付き添うという番組をたまたま見る機会がありました。
上智大、津田塾大の女性の受験生は発表を見にいって不合格、明治大の男性の
受験生は電話で合否確認を行い合格、と悲喜こもごもでした。1日15時間勉強
していたという方もおり、自分の受験生の頃(21年前)の事を思い出しました。
当時はラジオで合格者の受験番号と氏名が発表されるという、プライバシー重視の
現代とはかけ離れていた合格発表でした。『13番 オオイシ マサキ』と聞いた
時の感激は今でも忘れることはできません。現在、日本人の教育水準の低下が叫ば
れていますが、最近は合格者が新聞等でも発表されなくなり、受験という人生の区
切りの出来事が受験生以外には完全にフタをされている感じがします。受験は弊害
も指摘されますが、人生の厳しさを知って自己を成長させる良い機会ではないかと
思います。個人的には寂しいことと思っています。
ニキビ治療には様々な治療方法があり考え方も様々ですが、このコラムが皆様の
ニキビ改善のちょっとしたヒントになれば幸いです。
また、3月とはいえ空気はまだまだ乾燥しておりますので、お肌の保湿や体調に
十分注意して下さい。
とかち美白研究所では、VCローションを購入されている方に会報を毎月発行して
おります。そこの片隅に『ニキビ治療の4ヶ条(4ナイ)』というものを
載せています。(思い当たる所があれば今日から早速実行してみて下さい。)
(1)爪を切っていじらナイ  (2)髪の毛で隠さナイ 
(3)夜更かししナイ (4)乾燥させナイ 
これは私が皮膚科診療を15年やってきた中で非常に重要と思い標語にしたものです。
現在まで(1)(2)について説明してきましたが、今回は、管理人さんの希望も
あり、婦人科とピルについて少し触れてみたいと思います。(過去分は当研究所の
HPで御覧いただけます。)専門外で至らない点も多々あるとは思いますが、お含み
置き下さい。
患者さんを毎日診察しておりますと、残念ながら様々な治療に反応しない患者さんに
出会います。私が診察している患者さんは比較的軽症な方が多いのため、割合として
は10%位だと思います。
それらの方は別の原因が考えられると思います。婦人科的なホルモンバランスの崩れ
は大きな原因の一つと考えられます。初診の際には、『生理前にニキビは悪化するこ
とが多いので注意して下さい。』と必ず説明していますが、婦人科的に生理周期はど
うですかとまでは聞けません。また、ピル治療をされている患者さんは多いと思いま
す。診察時、『ピルを飲んでいるのですが問題ないでしょうか?』と質問を受けるこ
とは最近特に多いように思います。但し、その使用目的が生理不順等の改善を目的と
するのか避妊目的なのか聞けない場合も多いです。多嚢胞性卵巣症候群などの婦人科
のホルモン異常が原因と判断される場合は、『婦人科に行ってみてはどうでしょうか』
と勧める場合もあります。
但し、ピル治療は専門的な知識と経験が必要な分野なのでお答えできません。
読者のみなさんの中で、
(1)皮膚科や各種ケア、生活習慣の改善など様々な方法によってもニキビが改善しない
ーーーーまず努力すること。これが大前提です。(4ナイもご参考に。)
(2)生理不順があり
(3)体型的に少し小太りで(体型に関係ない場合もあります。)
(4)うぶ毛や多毛が見られ(見られない場合もあります。)
(5)最近声が少し低くなったなどの男性化の症状
があれば、それは婦人科の病気である『多嚢胞性卵巣症候群』の症状の一つである可能性
がありますので、その際には婦人科受診をお勧めします。但し、
   女性でニキビが治らない=『多嚢胞性卵巣症候群』ではありません
から注意が必要です。生理不順等でお悩みの方でひょっとしていう方も婦人科受診は
良いと思います。以下で婦人科の上手なかかり方をお話しましょう。
現在産婦人科は、いくつかのカテゴリーに別れているようです。
(自己流の分類です。ちょっと違うかもしれません。)
(A)『産婦人科』と標榜し、ベットを持って出産を主に扱うタイプ
(B)『総合病院の産婦人科』で妊娠、出産から婦人科系の病気の手術まで幅広く行うタイプ
(C)『婦人科』のみを標榜し、比較的若い女性の生理トラブルや更年期障害を主に扱うタイプ
(D)『不妊症治療』に特化しているタイプ[(C)と両方に力を入れている場合があります。]
(E)『大学病院の産婦人科』
読者のみなさんの場合は主に、(C)、(D)、(E)を受診されることをお勧めします。
(C)は最近ではレディースクリニックと看板を上げている場合が多いですが、念のため
専門医資格を持っているかは確認して下さい。(産婦人科以外の出身の医師、特に内科系
の女性医師が勤務している場合あり)
(D)は特化している場合その雰囲気になじめない可能性があります。
(E)は婦人科にかかりますが、大学によってはホルモン・内分泌系の病気の受診日が決
まっている、あるいは、人材がいない場合がありますのであらかじめ問い合せた方がよい
でしょう。(人事の関係等で人材がいない場合は、大学病院らしからぬ診察しかできない
場合があります。失礼!)
それから、以下が重要なのですが、受診の際には、ニキビ関係の雑誌や記事を持参したり、
自分の生理周期の現状を具体的にメモしたり、基礎体温を付けて医師に見せる(#)よう
にした方が良いと思います。(これらは、コピーをとって医師に直接渡すのがベストです。)
医師も人の子。努力する患者さんには、医師は誠意を持って対処してくれるはずです。
また、地方にお住まいで(C)、(D)、(E)を受診するのが難しい場合は、(A)(B)
でも(#)をきちんと揃え、
『ニキビがなかなか治らず、生理不順があり、最近毛が濃くなった感じがします。
多嚢胞性卵巣症候群の可能性があるのではないかと思い受診しました。先生の御判断を仰
いだ上でのご相談なのですが、ホルモン検査などをお願いできませんでしょうか?
よろしくお願いいたします。』
といえば普通の医師ならばきちんと対応してくれるはずです。
(特に(B)の医師は忙しい場合が多いので、手間をとらせないようにしましょう。)
料金は内容にもよりますが、保険適応があるはずですから1〜2万あれば大丈夫と思います。
ピルについてですが、信頼できる婦人科等の専門医の指導の上、自己判断せず内服して下さい。
個人輸入等で適当な服用を行っている方もいらっしゃるようですが、代表的な副作用である
血栓症や高血圧症の他、議論のある所ですが乳ガンなど大きなトラブルに巻き込まれる可能性
がありますので絶対やめて下さい。
以上、専門外ですが、参考になったでしょうか。間違いがあった場合は、特に産婦人科の
諸先生、大変失礼いたします。田舎の一皮膚科開業医のたわごとと考え軽く流して下さい。
それでは。
おおいし まさき(大石 真暉:ペンネーム)
(昭和41年北海道帯広市生まれ。平成6年札幌医大大学院修了。平成7年
同皮膚科学講座助手。平成9年とかち皮膚科開院。平成14年とかち美白研究所開所。
日本皮膚科学会認定皮膚科専門医・医学博士)
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●クチコミ情報「ピル」(読者さんアンケートより)
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◎皮膚科でピーリングに50万以上費やしましたが、一向に効果がなく医師の営
利主義的態度に腹が立っていたので、思い切って婦人科に行き、冷え性とニキ
ビを相談したところ、ピルを勧められました。
慣れるまでつわりのような症状が出ましたが、周囲の人間が認めるほど肌がき
れいになりました。完全にはニキビが消滅しませんが、発生する量は圧倒的に
違います。ただこれは、あまりひどくないニキビの話で、全ての人がそうとは
限りませんが。
◎私は、一時期ほおとあごのUゾーンににきびができていたのですが、旅行に
行くためにピルを飲んだところ、あごのにきびがなくなりました。女性ホルモ
ンがくずれている場合は、低量のピルを飲むのをお勧めです。
◎大粒の赤ニキビがまったくできなくなり、1ヶ月のうち一番ニキビができにく
い時期と同じコンディションがつづくようになった。今も継続中。
◎ピル(DianetまたはDiane28.ベイヤー社) をスペイン、イギリスの婦人科に
て処方してもらいました。一ヶ月でひどかったニキビや傷痕も奇麗に消え驚いた。
これはものすごく効く。結婚式など特別なイベントが待っている人にはお勧めです。
3ヶ月あれば絶対に消えます。
◎避妊用のピル(オーソトライサイクレン)を飲んでいる時は全然ニキビが出
なかった。
◎海外に在住なので、ピル治療(DIANE35)もやりました。肌は蝋みたいに
なったけど、鬱がひどくなるし、体もむくみ、体重がふえて、美容効果は…?
またピルのなかでも危険らしく、今はもうやめました。
◎ピルを飲んだときは背中のにきびは治りましたが、顔までは綺麗には治りま
せんでした。オーストラリアの病院でしたが、医師はあまり親切に治療にあた
ってくれたとは思えず、副作用を恐れて二年以上は使用しませんでした。
◎ピルを飲むと肌が綺麗になるという人は多いのですが私には逆で、生理不順
を治すためのピルが原因でニキビが出ました。
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●「ピル」について
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避妊薬として耳にするピルですが、避妊だけではない効能も注目されています。
ピルには性ホルモンが含まれており、ピルを飲むと妊娠しているのと同じよう
なホルモン状態が作り出され、排卵が起きません。これがピルの基本原理です。
排卵から月経までの間はホルモンの変動が大きいため、女性はこの期間に肌荒
れや吹き出物が出やすいのですが、ピルを服用することでホルモンバランスを
調整することができ、ホルモンバランスの乱れによる肌トラブルからも開放さ
れる場合があります。
実際にピルを服用しようと思ったら、心配なのは副作用ですが・・・。
吐き気などのつわりに似た症状、軽い出血が起こる場合があるそうです。この
場合は、ホルモンバランスの変化に体が慣れれば治まるようです。また太りや
すくなるとも聞きます。
長期的な副作用としては、ガンや循環器系の病気が増えるとも言われています。
妊娠についてはピル服用経歴に関して、胎児への悪影響などの報告は今までな
いそうですが、信頼できる医師と相談の上、ピルを服用することによるメリッ
トと副作用について考え合わせたうえで服用するかどうかを判断するべきですね。
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●編集後記
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サイト&メルマガ読者の方は、皮膚科や各種ケア、生活習慣の改善など様々
な方法によってもニキビが改善せず、ニキビに関しての情報収集してる方が
多いかと思います。
なかなか治らないニキビの原因が婦人病に関係あるのかどうかの判断材料と
して、まずは基礎体温をつけることから始めてみてはどうでしょう。



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