ニキビ治療の抗生物質について
掲示板などで抗生物質についての質問も多いので、
ニキビ治療でよく処方される抗生物質についてまとめてみました。
ニキビに使われる抗生物質は多くありますが、その中でもよく使われるものを
グループ別に簡単な説明と副作用について紹介します。

テトラサイクリン系
◎ドキシサイクリン(ビブラマイシン)、◎ アクロマイシン
◎ミノサイクリン(ミノマイシン、ミノスタシン、ミノトワ)など
ニキビの抗生物質として処方された経験のある人も多いのがテトラサイクリン系のこれらの薬ではないでしょうか。
抗生物質が細菌を殺すことを期待して服用するものですが、ニキビの場合テトラサイクリンは、ニキビの患部で脂肪が分解されるのを防ぐことにより 炎症を抑える働きがあります。
脂肪が分解して生じる脂肪酸が患部を刺激しニキビを悪化させるのです。
《副作用について》
副作用として有名なのは めまいやふわふわ感です。
また小児、乳児が服用すると歯に色素沈着を 起こします。
有名な副作用なので乳児・小児には基本的に処方されることは少ないですが、妊娠に気づいていない女性の場合注意が必要です。
《服用の際の注意》
ミネラルと同時に摂ると吸収が妨げられます。 カルシュウム、マグネシウム、アルミニウム、などが代表でしょうか。
牛乳はもちろん、胃薬などにはマグネシウムや アルミニウムが配合されてることもありますし バファリンは胃の負担を軽減させるために アルミニウムが配合されています。

セフェム系
◎バナン、◎メイアクト、◎セフゾン、◎オラセフ
◎セファクロル◎パンスポリン◎フロモックスなど
多くの種類があり、様々な菌に効きます。 抗菌力も強いです。
◎副作用について この薬にアレルギーを持つという人以外では発疹、下痢などが主です。

マクロライド系
◎クラリスロマイシン(クラリス、クラリッシッド)、 ◎ルリッドなど
マクロライドは副作用が少ないのが特徴です。
またペニシリン、セフェムが効かない病原菌に効果を持つものもあります。
その代表は性病を起こすクラミジアや 肺炎を起こすマイコプラズマなどです。

どの抗生物質も個人特有のアレルギー以外での副作用は似たりよったり。 消化器の不快感、下痢、発疹など。
抗生物質には他にも ペニシリン系、リンコマイシン系、ホスホマイシン系、 キノロン系などがありますが 、掲示板などで質問の多い抗生物質を系統別に簡単に紹介しました。


◆ニキビ治療の抗生物質の理想的な服用
ニキビには様々な原因やステージがあります。
角質の肥厚、コメドの形成、白ニキビ、黒ニキビ、 赤ニキビ、化膿ニキビなど・・。
抗生物質は化膿を抑えるだけなので、 赤ニキビや化膿ニキビに進展するのを 防ぐことぐらいしかできません。

◎AHA・ビタミンC誘導体などで角質、コメドのケア をする。
◎レチン・アダパレンなどレチノイン酸で、できたニキビを治療する。
◎漢方薬を使って月経不順などの婦人科系の 症状を安定させる。
◎外用の抗生物質を使う。

これらの実績のある各種治療法を巧く 組み合わせていくことが大切だと思います。
抗生物質を長期に服用していると 耐性菌を生じることもあります。

耐性菌は一般に弱い菌などで普段は問題になりません。 問題になるときは免疫の弱っ ているとき などです。
耐性菌を減らすためには 抗生物質の使用を減らすことが一番の方法だと 専門家はいいます。
“使うな”ではありません、必要なときに、必要最低限、 というのが大切なことです。
抗生物質自体は副作用も少ない薬ですし 短期的な服用はあまり問題にはなりません。
ただ、飲めば効くからという理由で何ヶ月も 連続で使うのは良くないです。 効かなくなったら、種類を変えて・・・ このパターンが一番が良くないのです。
結婚式、お見合い、面接、旅行・・ 大切なイベントがあるときに限って服用するというのが理想。
抗生物質でニキビの炎症を抑えている間にニキビの根本を治すというのが、抗生物質との ベターな付き合い方ではないでしょうか。

このページを作成するにあたり、ご協力いただいたサイト応援者のNさん、ありがとうございました。

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